初ラウンド

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むかしむかしの話である。初めてゴルフに行った時のことである。先輩と2人で会社を休み同僚に内緒で霞台CCに向かった。家から車で30分以内にある当時としては数少ないゴルフ場である。

先輩の車に乗り、10分ほど走るといきなり路肩に車が止まった。先輩がトランクを開け私のゴルフバックにネームプレートをつけ始めたのである。その名前は私の名前ではない?。先輩が前日、メンバーのネームプレートを借りてきたのである。これによってプレー料金が半額以下になる。こうして私のゴルフ初ラウンドは偽メンバーとしてスタートしたのである。

初めてのゴルフコースである。キャディーさんと先輩と私3人のラウンドである。練習は充分してきたがまだドライバーを打てる腕前ではなかったのでスプーンでテイーショットしプレーはスタートした。

先輩に言われる通りにプレーし、順調にスタートしたが時間が経つにつれ『キャディーさんこのホールはどこに向かって打てばいいの?』と言ったり。キャディーさんに名前を呼ばれても2人とも返事をしなかったり? なんか変?。

キャディーさんも徐々に状況が飲み込めてきたようである。偽メンバーとわかってからも、にこにこと笑いながら上手に対応してくれたキャディーさんに感謝です。平日なのでゴルフ場は空いていて小雨の中、2ラウンドプレーした。結果はハーフ50台が3回。60台1回。52がベストスコアであった。

感想は。こんな素晴らしいコースで1日遊べるなんて最高である。ゴルフを続けよう。

しかしながらここから先がいけなかった。『ゴルフって簡単だな、初めてのスコアがハーフ52である。少し練習すれば簡単にシングルくらいなれるのでは?』この日から数年、私のゴルフは生涯最悪のプレーが続くのである。

練習といえば社内コンペ前の一週間だけ。結果はいつもハーフ60台、70台でいつも下位を低迷。ボールは池に入ったり、山の上に登ってしまったり。運動量は人一倍多いので、足がつったり、疲労も多い。ゴルフが嫌になった。

ゴルフを楽しむには練習しかないと一念発起練習に励んだ。練習をすればするほどゴルフは楽しくなる。初ラウンドから8年後私は霞台CCのメンバーになった。

つづく