ホールインワンは神様からの贈り物

ホールインワン

ホールインワンは神様からの贈り物

会社を定年退職して2年後に先輩からゆうパックが送られてきた。ホールインワンの記念品である。先輩は、今回で3度目のホールインワンである。3度目とは羨ましい限りである。ホールインワンは連続して起こるという話を聞いたことがある。最初のホールインワン記念品に1回目と書くと2回目のホールインワンが実現するという都市伝説もあるそうです。

お礼に次のようなメールを送った。『ホールインワンおめでとうございます。当方にはいまだそのチャンスが訪れずです。早くお返ししたいと思っているのですが、なかなか難しい。もうしばらくお待ちください。』

このメールを出してから1週間もしないうちに私にもチャンスが訪れた。記念品を受け取った6日後である。場所は私のホームコースである霞台CCである。霞コース15番ホール175ヤードでホールインワンを達成した。先輩の記念品とともに訪れた『ゴルフの神様』が私の頭の上に一週間ほど滞在してくれていたようである。

この日は朝から調子が良かった。4ホールを終えて1バーデー1ボギーのパープレーである。次は得意なホールである。左ドックレッグのロングホールでバーデーも狙える。りきんで打ったボールは左のOBゾーンへ。結局トリプルボギーで前半の貯金を取り崩してしまった。

次のショートホールは175ヤードと距離のあるホールである。当然打順は4番目である。5Wを気負いなく振り切れた。ボールはまっすぐピンに向かっている。ピン手前に落ちたボールは転がってピンに向かっている。誰かが『入ったぞ!』と言った。しかしながら皆70代で視力には自信がない。

私もこう言う経験を何度かしたが、いずれもボールはグリーンからこぼれていた。皆確信を持てず急いで175ヤード先のホールを目指した。恐る恐るカップをのぞいて入っているのを確認した。ホールインワンである。ゴルフを始めて約45年目である。残りの3ホールはパープレーで回り、ハーフ37の好スコアで前半を終了した。

5メートル以上の1パットも神様からの贈り物

午後のスタートホールでまたまた奇跡が起こった。3パットを覚悟して打った20mの登りのパットが一発で入ったのである。今日は行ける。いつもと何かが違う。やることが全て上手くいって、後半も37。トータル74。ベストスコアが73の私にとっては最高の1日になった。

ゴルフは不思議である、1mのパットを、3パット、4パットすることもあるのに、175mを1回で入れてしまった。おまけに今日は20mのパットを1パットで入れることも出来た。奇跡である。不思議である。こんな現象をみて誰もがゴルフの神様の存在を信じ始める。

不思議といえばもうひとつ神様の存在を信じたくなる話がある。10年ほど前から霞台CCの月例競技に参加している友人にホールインワンの達成を報告した。すると彼もホールインワンをしたので連絡しようとしていたところだという。しかも場所は同じ霞台CCの霞コース15番ホールだという。こんな偶然があるのだろうか。

考えられることが一つある。先輩から送られてきたホールインワン記念品の中に入っていた『ゴルフの神様』が、私のゴルフの帽子の上に1週間程滞在した。そこでわたしのホールインワンを見届けた。その後、私の友人がその神様と出逢いホールインワンを達成したのかもしれない。

そう考えるとゴルフは面白い。アマチュアの5m以上のパットは全て神様が決めているのかもしれない。ガッツポーズは神様への感謝の表現と考えると面白い。ホールインワンは奇跡である。奇跡は誰にでも起きる。いつ起こるかわからないので保険に入る。

練習グリーンで10mのパットを入れる人はたくさんいるが、大事な場面で10mのパットを入れるアマチュアはいない。プロにとってもホールインワンや難しい場所からのチップインは奇跡に近いものがある。しかしながら超一流のプロは奇跡を起こす場所を心得ている。タイガーウッズは数々の奇跡をファンの前で見せてくれた。マスターズ16番のチップショットは本当に美しい軌跡だ。

タイガーウッズ マスターズ16番のチップショット